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囚われ欺く者

第3章 キャンプ


美希SIDE

「美希は、部活どれに入りたい〜?」

「…部活って入んなきゃいけないのか
な?」

「勿論強制だけど…もしかして美希?
入りたくないとか?」

「な、な訳ないじゃん!!」

「だよねぇー。良かったぁ〜。」

ドタドタっ

がちゃっ


「あ!美希ちゃんいたいた!!」

廊下を走ってる音がしたと思ったら
花ちゃん、舞美ちゃん、遥ちゃんが
いた。

「どうした?」

「あのさぁー。美希ちゃんが通って
いた幼稚園ってどこ?」

「えっ!!」

「あのね、私達がどこの幼稚園に通
ってたか言い合ってたんだけど、舞
美が、幼稚園に美希ちゃんみたいな
子がいたって言ってて気になってさ
ぁー」

「そうそう。もしかしたらっと思っ
て。」

…幼稚園…

その言葉を聞いた途端、閉ざされた
…否、閉ざした辛かった思い出が美
希の脳裏に浮かぶ。

「っ!」

「…美希ちゃん?」

「ぅんん?ご、ごめんねー。通って
た幼稚園は花園幼稚園だよ!!ごめ
んね!!ちょっとトイレ行って来る
。」

私は、皆のびっくりしている表情を
無視して、トイレに向かった。



「なるほどね。」

と、花ちゃんが納得しているのも知
らずに。

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