第1章 1.
「すみません、うちの子、ほんと可愛くなくて…。それより、お宅の綾音ちゃん、ほんと美人で可愛いわねぇ!」
親も、
「お前きもいな!ちかよんなよ!ぶーす!」
好きな人も、
「あいつ、マジ無理。ほんとぶすだよねぇ、」
同級生の女の子も、
「うわっ、何あの子。まじ暗くない?きも(笑)」
女の先輩も、
「あー、ごめん。お前といると彼女が嫌がるんだよね。ブスといるのやめろって。」
男の先輩も、
みんなみんな、私の存在を否定してきた。
多分、私と普通に話してくれるのはお姉ちゃんだけ。
「はブスじゃない!!」
そうやっていつも守ってくれて、他人からの姉の株は上がっていく。
姉は元々可愛いっていうこともあるけれど。
私の味方はいつでもお姉ちゃんだけだった。
だけどそんな私と、先輩は話してくれた。
キレイなのは顔だけじゃない。性格もキレイな人なんだ…。
私も、そんな人に慣れたらいいのに…。
って、思うこともおこがましいか。
やりたかったバレー部マネージャー。
生返事をしてしまったけど、チャンスなのかもしれない。