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そこに愛がある【呪術廻戦】

第2章 黒き水



息を吐いてペンダントを離した。

大丈夫。

何をしても結果は変わらない。

ドアを開けて教室に入り真っ直ぐ夜蛾先生の元へ向かう。

隣に並んで視線を前に向けると机が四つ。

窓際から男、男、女。

『へ?…三人?』

何度も考えていた自己紹介をすっかり忘れて素が出てしまった。

「神宮寺、自己紹介はどうした」

想像と違い過ぎて呆気に取られていると、夜蛾先生の呼びかけに我に返る。

『あ… リズ。神宮寺リズです。よろしくお願いします』

軽く頭を下げると真ん中の席に職員室まで送ってくれた男子がいた。

クラスメイトだったんだ。

私が見つめている事に気づいた彼は優しい笑顔を返してくれる。

「なんだ傑、知り合いか?」

「まあね」

窓際の男子が彼に楽しそうに話しかけた。

女子とも目が合ったが、特に何も無く窓際の空いている席に移動する。

「よろしくな!」

座った途端に銀髪の男子が身を乗り出してきた。

「五条!席を立つな!」

「はいはーい」

夜蛾先生が怒鳴ると口を尖らせた彼は腰を下ろした。

授業には、呪霊など初めて聞く単語が出てくる。

それを消化するのに数分かかるが夜蛾先生は待ってくれない。

初日から不安である。

甚爾…私赤点とりそう。

頭を抱えると隣の席の五条の視線が突き刺さる。

ちらっと見るとサングラスと目が合う。

この人、なんで教室でサングラスしてるの。

今日は曇りだし。
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