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一宵の舞

第4章 憧れの人


 マコトの家は、代々雅楽舞踏役者一家であった。
 ただ、マコトは雅楽舞踏役者になることを嫌っていて、マコトの父……俺の師匠となるこの人は、跡継ぎがいなくなるだろうと開いていたのが雅楽舞踏役者育成教室だったのだそうだ。
 そこでは何人もの人が厳しい練習で途中挫折する人が多く、なかなか弟子が出来ず、師匠はマコトが友達を連れてくる度に雅楽舞踏教室に誘っていたらしい。
 それをきっかけに友達が減るからとマコトは俺を家に招待することを嫌がっていたのだが、俺が思ったより雅楽舞踏の練習に来るので、周りはかなり驚いていた。
「なぁ、無理して父さんの練習に来なくていいんだぜ?」
 とマコトに言われたこともあったが、それより何より俺が雅楽舞踏にハマっていたのだ。
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