第4章 プレイルーム
気持ちいい…、気持ちいいのに…。
それなのに…、何故か…苦しい…ッ。
苦しい…って、感じるのは
…息苦しさの所為…。
だけじゃ…なくて…、
この胸の奥につかえている。
この…行き場もない…言葉と想いの所為。
儚い夢に…踊らされる
…哀れな…名も無い女になるの。
マスカレイドマスクの下の
…その顔も知らないままに。
せめて…夜の間だけは…、
貴方と一緒に踊りたい。
マスカレイドナイトの…夜が終わるまでの…。
儚くて、淡い…
そんな一夜限りの夢をみるの。
『終わらせてしまう…のが…、
惜しくなってしまいそうですよ…』
ずっとこうしては…居られないのは、
私だって彼だって気付いてる。
身体を繋いでいるままで…居られない。
ズブズブと…
中をかき混ぜられる度に、
快感に歓喜の嬌声を上げて
彼の下で朱莉は自分の髪を
振り乱しながら身体を捩る。
抽送の合間の落とされるキスにも。
快感に喘ぐ合間に
囁き掛けられる言葉にも。
この場に…繋ぎ止める様に、
指を絡め合って
繋いだ手に込められるその力にも…。
私は…勘違いを…ドンドンと…
彼の下で喘ぎながら募らせて行く。
この…想いが…自分だけの…、
勘違いじゃないんじゃないかって。
そんな…、
自分にばかり…都合のいい夢をみる。
「あっ、んんっ、はぁ…ああっんッ
あ、あぁ、んああぁああ゛んンんッ!」
身体を…繋げてからも
…ずっと…イってばかりで。
もう何度…そうなったのかも
自分でも…分からない…。
段々と…意識が朦朧として来て、
夢と現実に境界性が…
曖昧になって来るのを感じる。