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無職童貞の6つ子に狙われた女の話

第1章 出会いと来るはずのない別れ


おそ松視点



こんな時期に珍しく、近所に女の子が引越ししてきた。
ニート生活は素晴らしいものだけど唯一悪いとこをあげるとするなら、金がないと暇になるってことくらいかな。
ぜーんぜん変わり映えしない日常だ。
だから、誰かが引越ししてきたってだけでも我が家ではちょっとしたニュースになる。

なんで女の子ってことを知っているかって?
そりゃあ引越しのご挨拶でわざわざ俺ん家に出向いてくれたから!!

だけどお生憎様、俺はまだその子の姿を見られてない。今日という日に限って…というわけではないけどパチンコの新台入荷があったから俺は早朝から出かけていた。
家に帰ってきたら俺らの自室に立派な菓子折が置かれていた。
母さんに尋ねてみたら、方舟ノアっていう、俺たちよりちょい年下の女の子が引越してきたのでご丁寧に挨拶に来てくれたのだと言う。『本当…可愛いらしい子だったわねぇ』と母さんが一言呟いたのを俺は聞き逃さなかった。

『え!可愛らしい子!?』

俺は思わず身を乗り出して母さんに聞く。

『えぇ!少しだけお話もしちゃったわ。あなた達と年は近いんじゃないかしら?いやあの娘の方が少し年下かしらね…』

『えぇー!まじ!』

俺は心底ガッカリした。新台入荷も大事だけど、それよりも新しい出会いだよ!!
兄弟は皆でかけていたらしいから、俺がもし家にいたら1抜けで彼女と知り合いになれてたかもしれないっていうのに!

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