第9章 【降谷 零】私のヒーロー
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「おい!人を見た目で決めつけてんじゃねぇよ!」
「す、すみません・・・」
「まぁわかりゃいいんだ。
次からは気ぃつけろよ!」
金髪やら外人やらイジられる僕を
班長はいつも助けてくれる。
昔は傷ついて泣きべそかいてたけど
今はもう特に気にしてないんだけどな。
まぁ、ありがたいな。と思いながら
朝食を食べ進める。
「なぁ班長。あんたもしかして
降谷ちゃんのこと好きなんじゃねぇの?」
「ぶはぁっ!!」
萩原が突然変なことを言い出すから
食べていた飯を吹き出してしまった。
何言ってるんだ、この男は。
どこをどう見たら班長が俺のことを
好きなんだよ。
「掃除の時も庇ってたし。
いいんだぜ?隠さなくても。
俺そういうの気にならないし」
「はぁ?んなわけねぇだろ!
俺、彼女いるし」
「「「「・・・・・・・・・えええーーー!?」」」」
「お前ら驚きすぎ」
萩原の発言にも驚いたが、班長の一言には
かなりダメージを受けた。
何だよ。女性に興味なさそうにしてたのは
彼女がいたからか。
今までの班長の発言や行動を思い出すと
妙に納得がいった。
「ねぇねぇ、大声出してどうしたの?」
「!!!」
班長に気を取られている間にさんと
友達が僕たちのテーブルに来ていた。
近い・・・!!!
せっかく話すチャンスなのに緊張で声が出ない。
くそ・・・萩原みたいに軽いノリで話せたら
いいのに・・・。
「マジか・・・班長、彼女いたのかよ・・・」
「彼女いるのは伊達くんだけ?
合コンやるんだからいないよね?」
「はいはい、いませんよー。
美波チャンとチャンは
どうなのよ?」
「私たちはー・・・」
萩原ナイス!!よく聞いた!!
・・・チャンって呼び方は気になるが。
そこは100歩譲って見逃すとして・・・
さんの答えは・・・
「あ!チャイム鳴っちゃった!!
じゃー萩原くんたち合コンよろしくね!」
「えっあ・・・失礼します!」
マジか。