第6章 【安室 透】秘密の時間
「ありがとう、一緒に来てくれて。
わざわざごめんね!」
「気にしないで!本当に1人で平気?
今日保健の先生いないから、私ついてるよ?」
「熱もないし具合もそんなに悪くないから大丈夫。
少し横になってるよ」
「じゃあ、帰り迎えに来るわね。
ゆっくり休んでて!」
蘭が教室に戻り、保健室で1人ベッドに仰向けになる。
歩いている間に、顔の熱さも頭がぼーっとする感じも、だいぶ落ち着いた。
土日は先生と約束していないし、この時間はここで過ごして、あとは蘭たちと帰れば来週またいつも通りに戻れるだろう。
もう学校であんなことをされないように、先生に呼ばれた時は誰かと一緒に行けばいい。
告白されそうな時も2人きりにならず、やんわり断って・・・・・・。
先生に嫉妬されるのは嬉しいけど、いつ誰に見られるかわからない学校でなんて・・・・・・ダメだよ。
と、思いつつも昂ったあの気持ちは忘れることができない。
ただでさえイケナイ関係なのに。
だって卒業まで待てなかったんだもん。
安室先生のことが好きで・・・大好きで・・・。
先生はモテるから、卒業まで私だけを見ていてくれるか不安だよ。
再び悶々としながらも瞼が落ちてきて、いつの間にか眠りに落ちていた。
ちゅっ・・・くちゅ・・・ちゅ・・・
「ん・・・・・・ふっ・・・」
息が、上手くできない。苦しい。
さっきから聞こえるこの音は何だろう。
身体の上に何かが乗っていて動かない・・・。
「んん・・・ぁ、んっ・・・・・・ん、え?」
「ん・・・目、覚めた?深く眠ってたみたいだね。
もう放課後だよ」
「ぇ・・・えっ?放課後?蘭・・・が、迎えに来るって・・・」
「あぁ、具合悪そうだから僕が送って行くって言ったんだ。ずいぶん騒いでたよ、あの子達」
何言ってくれてるの、この人は・・・。
安室先生がそんなこと言ったら、瞬く間に噂が広がっちゃうよ。
ちょっと待って。連絡しなきゃ。
「せ、んせい!どいてください。私のスマホ・・・」
「どくわけないでしょ。
今イイコトしてるんだから。ん、口開けて」
「先・・・んんっ!やっ・・・だ・・・め、んっ・・・!」
口の隙間から先生の舌を捩じ込まれる。
口内を舐められて、くすぐったいけど気持ちいい。