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【名探偵コナン】ゼロの花嫁【短編】

第1章 【降谷 零】合コン





「ぷはーっ!やっぱたまんねーな、タダ酒はよぉ!」

「は?聞き捨てならん!タダ酒って、どーいうことだ?」

「何だよ、萩原に聞いてないのか?」



幼馴染たちの横で美味しそうにお酒を呑んでいる伊達さん。

彼は彼女持ちだが、酒代を出すから頭数合わせで来てほしいと頼まれて参加したらしい。

私と参加理由が同じだ。



「なるほど。それで彼女持ちの班長が来てるのか」



え?伊達さん、彼女いるのに合コン来たの?

タダ酒が呑めるからと言って、自分の恋人が合コンに参加したと知ったら・・・私は嫉妬すると思う。

恋人を探しに来ている美波も嫌な思いしてるかも・・・。



「伊達くん彼女いるんだー・・・なんかわかるー!」

「そうか?はははっ」



あ。わかるんだ。伊達さんは彼女持ちでいいのね。

私以外の女子が共感していたことに驚いた。

彼女持ちや既婚者ってモテるって聞くからなぁ。



「松田くんは?彼女いるの?」

「・・・あ"!?」



美波からの質問に半ギレで返す松田さん。

怖っ!!ガラ悪いですよ、お兄さん!!

「あ、あはは・・・いないよねー・・・わかるー・・・」と、女性軍みんなドン引きしていた。

合コンだもん。いなくて当然ですよ、松田さん!!



いなくて当然・・・だと思ってるけど・・・。

零はどうなのだろうか。

恋人がいなくても、好きな人がいる・・・とか。

気になるが自分から聞くのはとてもじゃないけど無理だ。



「降谷くんと諸伏くんは!?」



さすが美波!持つべきものは友だ!

ご飯を奢ってもらえるより嬉しいかもしれない。

零は、彼女がいるのに合コンに来るような人ではない・・・はず。

答えが返ってくるまでの時間がかなり長く感じる。

恐る恐る前を向くと、零と視線が合った。



「俺は・・・いない」

「俺もー。残念ながら!」



・・・・・・そっか、いないんだ。

何故か息を止めて聞いていたので、零の答えを聞いた瞬間、ぷはっと息を吐いて呼吸を整えた。

とりあえず・・・よかった、かな。

初恋を引きずっているわけではない・・・と思うが、零の恋愛事情を聞くことができて少し安心した。



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