• テキストサイズ

あの方々の守護霊は2[dzl]

第15章 白蛇の小言


 その後、あの時の配慮で私がおんさんの仕事をしにメンさん宅へ本当に行くこととなった。私はまだまだなので簡単なことしか出来ないが、仕事ついでにメンさんの守護霊を確認すると、あの白蛇さんがちゃんと戻ってきていたみたいで安心した。メンさんの体調もよくなったみたいだ。
「体調、よくなって良かったです」
「あ、あの時はご迷惑を……なんでかわざわざ電話もしちゃって」
「いえいえ、大丈夫ですよ」
 私は、本当は心のどこかで嬉しくもあったのだ。あの時わざわざ私に守護霊の話をしてくれたこと。頼りにされている気がして。
「弱っていると、誰かに頼りたくなりますよね。私じゃ頼りないかもしれませんが」
「いえ、そんなことないっす」
 私の言葉に、メンさんは目を逸らしながらそう言った。この男性、ゲーム内の立ち回りとは真逆でちょっぴりシャイな一面があるみたいでちょっと可愛い。ギャップ萌えファンも多そうだ、なんて私が思っていると、そこにいる白蛇の守護霊さんがシャラシャラ笑って話し掛けてきた。
「メンに惚れたのか? 青いのう、青いのう」
「ちょっとやめてくださいよ……」
「えっ?」
 白蛇さんに思わず返事をしてしまい、キョトンとするメンさん。私は白蛇さんに話し掛けられたことを告白することとなった。
「実は……メンさんの守護霊さんが話し掛けてくるんです」
「守護霊って、話し掛けてくるんすか?」
「はい……前までは聞こえなかったんですけど」
 私の霊感上がったんですかね、と冗談っぽく笑うと、メンさんがバツが悪そうにそっと聞いてきた。
「ってことは、俺の私生活も守護霊を通してバレバレってことです?」
「ああ……」
 確かに、そうとも言えるのか。白蛇さんがあまりメンさんの話をして来なかったから気付かなかったけど。
「やっぱりそうなんすね?」
「あ、いえ、メンさんの私生活の話を聞いたとかじゃなくてですね……」
「恥ずかしいっすよ、俺……なんて言われたんすか」
「えーっと……」
 私も答えづらい……。
 助けてくれと白蛇さんに目を向けると、イタズラっぽく笑うだけで何も言ってはこない。私はなんとか誤魔化したが、あの白蛇さんのイタズラ発言に次からは気を付けなくてはと身構えることにした。
/ 41ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp