第14章 MENさんの守護霊の思惑
翌朝、白蛇さんは宣言した通り跡形もなく姿を消した。
これでメンさんの体調がよくなるといいんだけど、とふと自分のスマホへ目を向けると、覚えのないブックマークがされていてつい開いてしまう。
そこには、まるでメールのような文字が走っていた。
「ワシらのことはここに記して置いた。気になることがあるならここを見よ」
メンの守護霊、白蛇より。と最後に付け加えられて。
着物を羽織ったいかにも昔の雰囲気を持ったあの白蛇さんが、このようにして手紙を残すなんて少し違和感を抱いたが、私も守護霊については知らないことも多かったのでブックマークを開いてみた。
そこにはとても分かりやすく図のある説明書が記してあった。まず、守護霊の強さ、それによる得手不得手やお礼品の有無、そのお礼の方法から、周りの幽霊への対処方法まで書いてあった。
「たくさん書いてあるからあとでゆっくり読もう……」
と軽く目を通した最後の方に、五人のメンバーにいる守護霊についての詳細も書かれてあった。私はそこだけよく読んでみた。
ドズルさんの守護霊は完全無欠の生き霊で、人の生霊の中では誰よりも強い力を持つのだそうだ。それは自らの生き霊をも相手に分け与えていることでさらなる強い力にし、どんな悪霊も弾き飛ばすのだと書かれてある。
一方、ぼんじゅうるさんの守護霊は途中から憑いた守護霊らしい。(そうわざわざ書いてあるということは、ドズルさんの生き霊はいつ憑いていたのかは気になるのだが、そのことについての詳細はなかった)。どういうことか分からないがぼんじゅうるさんの周りにはいつも色んな霊が行き通っているらしかった。