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あの方々の守護霊は2[dzl]

第13章 白蛇のため息


「ま、まぁ、そんなことより……」私は白蛇さんに向き直った。「白蛇さんがいたから、私は引き換え券が当たったり、欲しいブランドバックが半額で売ってたってことなの?」
 夢のような幸運が未だに信じられず、話を変えるつもりでそう聞くと、白蛇さんはニタリと笑った。
「そうかもな。ワシは偶然の幸運だから」
 そう言って白蛇さんは踵を返し、なんと自由人……否、蛇なのだが……なことか、私のリビングにあるソファに勝手に腰を下ろし、その場で伸びをした。
「あのー、白蛇さん?」
「今日はここに憑かせてくれ。明日にはメンの元に帰る故」
 それから欠伸をしてゴロンと寝転がる。なんでそんな勝手にとソファへ近付くと、そこにいたのは人のような姿ではなく、一匹の白い蛇がとぐろを巻いてぐっすりと眠っていた。
「自由な蛇だなぁ……」
 でもまぁ、幸運に恵まれたからよしとしようか。白蛇さんがメンさんの元に戻ったらきっと体調もよくなるだろうし、ケーキについては、また今度あそこで買いに行くということで許してもらおう。
 私はそこで呑気に眠る蛇を見つめてなんとなくこう思った。
 私、どんどん色んなものが視えたり聞こえるようになってる……?
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