第9章 ぼんじゅうるさんの守護霊
「今度、守護霊さんへのお礼の方法を調べて置きますね」
「おお、よろしく」
「それで、これはドズルさんからの連絡だったのですが……」
とりあえず私は、ドズルさんからの休んでいいという言伝をぼんじゅうるさんに連絡し、一応通信機器を取り替えてみる。ここからではどうも先輩に連絡が届かないみたいなので、帰ってから報告することにした。
「ありがとね、わざわざ来てもらって」
「いえ……」
ぼんじゅうるさんは再びソファで寝転がっていた。コメカミに指を当てて本当に辛そうだったので、私はなんとかしたいと思った。
「あの」
「何?」
「これ、あげます」
とバックにつけていたお守りを外した。
それは、おんりーさんと神社に行った時に買ったお守りだった。兎の形をした干支のお守りで、自分の干支でもなかったが、少しでも痛みが和らぎますようにと祈りを込めて。
「え、いいの?」
「はい。このお守りには守護霊が憑いていて……」
あれ、いない。会社出る前はいたと思ったんだけれども、小さな兎の姿をした守護霊はどこにもいなかった。