第9章 蚊帳の外※
甚爾さんに何度も抱かれて全てを知り尽くされてしまった体は、少しのきっかけでも簡単に火がついてしまう。
完全に足から力が抜けて一人で立っていられない私をぎゅっと抱きしめる甚爾さん。
「やば…ホントに想像だけでイクとか、エロすぎだろ。オレの方が我慢できなくなってきた…早く家に帰ってオマエの中にコレぶち込みたい」
「ぁんっ!」
早くナカに入りたいと言うように、濡れそぼった下着の上からぐりぐりと押しつけられる甚爾さんの固くて熱いもの。
その存在感にまたお腹の中がきゅうっと締め付けられる。
私も早くお腹の中とーじさんでいっぱいにしてほしぃ…。
「とぉじさん…」
「わかってる」
「でもケーキもほしぃ……」
「……………チッ、しょーがねー…オマエの誕生日だからな。早く買って帰るぞ。迷うなら何個でも買え」
だいぶ考えた後に舌打ちをした甚爾さんは、なんだかんだ言っても私のやりたいことは全部叶えてくれる。
そんな優しいところが大好き。
お気に入りのケーキ屋さんで甚爾さんの言う通りいっぱいケーキを買ってもらって恵と甚爾さんに17歳の誕生日をお祝いしてもらい、なかなか寝ない恵をやっと寝かしつけた後、
「昼間からどれだけお預けくらわすんだよオマエは」
ってギラギラした目の甚爾さんに、とろとろに甘やかされてたくさん抱かれた。
いつも通りへとへとになった体を甚爾さんが綺麗にしてくれて、心地よい疲労感を感じながら裸の甚爾さんの胸にぴったりくっつく。
甚爾さんの心臓の音を聴きながら眠りにつく前のこの時間がとっても幸せ…。
疲れすぎてすぐ眠りに落ちちゃう時もあるんだけど起きていられる時はお喋りすることもあって、激しさの後のぽわぽわした満足感とか疲労感のおかげなのか、お互いいつもは言えないこととかも素直に言える気がする。
頭を撫でてくれる甚爾さんの手にうっとりして首筋に擦り寄ると、シャラ…と私の首元で繊細な音が鳴る。
思わず首元に手をやるとさっきまではなかったはずのネックレスが着いていた。
びっくりして頭の上の甚爾さんを思わず見上げた。
「とうじさん…?」
「…オマエ何も欲しいもんいわねーから勝手に選んだけど…いらねーなら売っちまえよ。誕生日プレゼントなんてやったことねーから…」
ぷいっと私から顔を逸らした甚爾さんの耳がちょっと赤い。