第8章 瓦解(がかい)※
「繭?腕退けて…全部見たい」
「甚爾さんに見られるの恥ずかしい…」
「なんで?すげー綺麗だよ、オマエの体。ほら…全部見せて。見たい…」
必死で体を隠そうとする繭の手首にちゅっと口付けて腕を片方ずつゆっくり解いていく。
オレの視線に耐えられないのかぎゅっと目を瞑って顔を逸らす繭。
その恥ずかしがってる表情と男を興奮させるいやらしい体つきとのギャップがまたクるものがある。
細い手首をベッドに縫い留めて繭を見下ろす。
真っ白な肌はところどころ上気してピンク色に色づいた上に、首筋にはオレがつけた赤い華が点々と咲いていて美しい。
体の中心にある白くてまろい膨らみの先端は桜色の果実のようで、誘われるままにちゅっと口付けた。
「ひゃっ」
「あま…オマエ、甘いものばっか食ってるから体中甘くなっちまってんじゃねーの」
ふわふわで甘い匂いがして白色とピンク色でできた、砂糖菓子みたいな繭。
桜色の果実を口の中に含みコロコロと転がして可愛がってやるとだんだんと芯が通ってきて、ぷっくりと勃ち上がった。
オレの唾液でてらてらと濡れているのがまたいやらしい。
唾液を擦り付けるように指先で捏ねて、もう片方の果実も同じように口の中で可愛がってやると、繭の抑えきれない甘い声が漏れ出していく。
無意識にだろう、もじもじと両足を擦り付ける様子にまた雄としての本能が擽られる。
「ぁっ…はぁ…はぁ…んっ!」
「繭、ここ舐められたらどんな感じがする?」
「ぴりぴりして…ぞくぞくってして…なんかへん…」
「変じゃねーよ。オマエの体が気持ちいいって言ってるの」
「〝気持ちいい〟…?」
「そう、ちゃんと気持ちよくなれてえらいな」
とろんと蕩けた顔の繭の頭を撫でてちゅっと軽く口づける。
何も知らない繭を少しずつ自分の色に染め上げていくようでぞくぞくする。