第4章 五条悟

「悟くんがこないな会に出るの珍しいなぁ…。」

普段なら絶対に悟は来ない様な御三家会議。

悟が来たのは、そう。

単なる気まぐれだった。




「…たまにはね、顔を出そうと思って。
ほら、俺っていつ当主になるか分からないから。」




チラッとななを見て悟は言った。




御三家の一角、五条家。

その次期当主と言われている五条悟。

その名前は、流石のななでも知っていた。




そして。

五条家と禪院家が仲が悪いとも…。




ななはきゅっと直哉の着物の裾を掴んで、その影に隠れた。

絶対に目に付いてはいけない人だ。

ななは激しくなる動悸を抑えながら、ことの成り行きを見守った。




「……悟くんの気まぐれでも、箔がつくな今回の会議は。」

目の前の男は五条悟だ。

今までの様に気に入らないからって無闇に手を出せない。




「…うん…来て早々後悔してたけど、面白そうな術師を見つけてね。」