【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第3章 直哉との3年間②※
「私も高専行くの?」
直哉は中学を出たら京都校に入る事が決まっている。
今でも呪術師の仕事をしているのだ。
ななの言葉に直哉は顔を上げてななを見下ろした。
「……ななは行かへん…。」
やっぱり、術師としては活動出来なさそうだ。
ななは少し悲しそうに目を伏せた。
じゃあ普通の高校なのだろうか。
「ななはこの家で禪院家の仕事だけどしたったらええさかい。」
直哉の言葉に、ななは目を見開いた。
「……だって直哉くん……。」
禪院家に来て丸3年。
今だに直哉の婚約者はななでは無い。
まだ他にも居て、彼女達が次々に禪院家に入っているのは知っていた。
「俺の嫁さんになるんやさかい当たり前やろ?」
ちゅっとななにキスをしながら直哉は言った。
「…だって…もしなれなかったら……。」
私はその後どうしたらいいのだろう。
何も出来ないで、ずっとここに居るのだろうか。
この蔵の中で、永遠に。