【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第20章 エピローグ
「…あの人誰なんですか?」
「ん、柄所属で直哉さんの婚約者だよ。」
「えっ!!あんな傷だらけの顔で?!直哉さんて凄く面食い…!!」
それ以上の言葉は、先輩のボディブローによって阻止された。
しばらく蹲って、思い出したように男は言った。
「直哉さんて、凄く綺麗な婚約者居ませんでしたか?」
「小春さん?小春さんはなぁ……甚一さんといい仲なんだよ…。」
「ひっ!!そっちの方がショック!!」
(うっさいなぁ…後でしばこ…。)
周りの声も気にしないで、直哉はななを呼び続ける。
「ななー、開けてやー、ななちゃん。」
なながドアを開けるまで直哉は必死で名前を呼び続ける。
「なな、好きやで。」
直哉の言葉をドア越しに聞いているななの顔に、少し笑が漏れる。
「早よ式挙げて、新居移ろや。俺と2人で他は誰もおれへん場所がええ。」
誰にもななを見られない様に。
ななの目に入るのも自分だけでいい。