• テキストサイズ

【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎

第3章 直哉との3年間②※






「なな、今日は着物の着付けを練習して。」




それは急な直哉の命令だった。

ななが戸惑ったのは、今日は友達と遊びに行く予定だったからだ。




勿論、直哉はそれを見越してななに告げている。




「……直哉くん…私にも予定あるから、先に言ってくれないと困るよ。」




こう言えば直哉の笑みが冷たくなるのが分かっているが、ななは言わずにはいられなかった。

たまに直哉はこうしてななを試す様に無茶振りをする。




「そうやな、帰って来てから着付けやるさかい、遅ならんと帰って来な。」




ななの答えが分かっていても、直哉は帰る時間さえ指定する。




そんな直哉にため息が出る事も多かった。




こうした困った事を言う事以外は、直哉は優しかった。

その優しい時と、直哉の我儘な時の差が大きくて、ななはいつも戸惑った。




/ 422ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp