【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第17章 夏の終わり※
「直哉くん、よく分からない…この人星漿体殺して、沢山人殺してるって…。」
直哉を掴んでいる手が震えた。
やはり犯人は禪院家で間違いない様だ。
「…ああ、甚爾くんなら、そうやろうな。」
スッと直哉が体を離してななを覗き込んだ。
「どうせやったら、悟くんも殺ってくれたら良かったのに。」
直哉の手がななの顔に触れて撫でる様に動いた。
笑ってそう言う直哉に目眩がする。
後退りしようとするななの体を直哉が掴んだ。
「…俺達が祓うのは呪霊だけや無いで、呪詛師相手なら殺る事かてあるんや。
甚爾くんや悟くんは、躊躇なく出来んやんな…ほんま凄いで…。」
そう言う自分も、そんな場面があれば同じことをするだろう。
だけど今はあえてそんな事は言わない。
「ほんまにこのまま悟くんとおるんか?」
震えるななの顔を宥める様に優しく頬にキスをする。
そう言われても、頭がハッキリと働かない。