【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第15章 新しい感情※
だけど直哉は違った。
ななの体に傷が出来るほど、顔を歪めていく。
そんな直哉の顔を見て、直哉に見られない様にななの口角が上がった。
思った通り、直哉を傷付けるには、自分が傷付く事が1番有効の様だ。
笑みが溢れそうになり顔を俯かせた時に、悟が言った事を思い出した。
『馬鹿な事はするな。』
そう言った悟の顔を思い出すと、漏れそうになった笑みが止まった。
別にワザと体を傷付けている訳ではない、呪術師をやっているなら、無傷で居られるのは悟や傑位だ。
七海や灰原だって、もっと傷を作っている。
「…直哉くんは綺麗な顔と体が好きだもんね…。」
「……ななの顔と体が好きなんやで…。」
そう言ってキスをしてきて、服を脱いでいく直哉はジッと見た。
直哉の体も、普段の訓練で傷だらけだ。
自分はそんな体すら好きなのに、彼はいつだって、自分の理想の中の私しか見ようとしない。