【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第14章 潰れる心※
「今度は助けに行かないのか?」
なながしばらく禪院家に居ると言う情報を聞いて、いつもと同じ様に教室に居る悟を見て、傑は聞いた。
「……いいんだよ。」
悟は興味なさそうにため息を吐きなが言った。
正直な所、ななが何処に居ようとも関係なかった。
ずっとななに教えてきたから。
もう2度ななを攫った。
その度にななは確かに一時的に自分の腕の中に居たかもしれない。
でもそれは本当に『一瞬』の時間だった。
いい加減ななも気が付いただろう。
自分が何に縛られているのか、何が原因で直哉から離れられないのか。
直哉が原因な訳ではない。
盲目的なななの愛が、自らを縛り付けているだけだと。
直哉と離れは時間で、充分にななに教えてきた。
ここから先はななが自分で判断する。
そのためなら。
悟はグッと自分の拳を握った。