【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第14章 潰れる心※
はぁとため息を吐いて、ななは顔を俯かせた。
嫌だと言って回避して居ても、いつか直視しなければいけない現実なのだから。
今傷付くのが、もしかしたら1番いい時期なのかもしれない。
直哉の事もキッパリ整理が付くかもしれない。
そして……。
ななはチラッとベットに寝ている悟に目をやった。
「?」
悟はななの目線に、不可解そうな目線を送った。
そんな悟の顔に、ななはほんの少し心を穏やかにさせた。
意地悪でも、こうして絶対に側に居てくれる五条悟が居る。
それだけで、気持ちは不思議な位に嫉妬心は薄れていく。
目を細くして自分を見るななに、悟はななの心中を悟った。
ハッと、嬉しそうに笑うと、ななに手を伸ばして自分の唇をななに押し付けた。
「なな、すぐ帰っておいで。」
「……長居するつもりはないよ……。」