• テキストサイズ

【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎

第13章 夏の日


何をしていても、誰と居ても急に思い出す。




ななは目を伏せて直哉を思い出す。




直哉は今何をしているのか。

その隣に知らない女性が居るのでは無いか。




そんな事を考えれば、一度覚えてしまった嫉妬の心が体中にドロドロとまとわり付く。

今、他の誰かを考える余裕なんて無かった。




「まぁ、ななの考えなんて聞いてないけど。」

部屋に帰ろうとしたななの腕を悟が掴んだ。

掴まれた腕に振り返ると、悟の唇が触れた。




頭を掴まれているが、その手の力は強くない。

大切なモノを撫でる様に、悟の手が紙と頬を撫でている。




「残念な事に、決定事項だなな。」

唇を少し離すと、サングラスの奥の悟の目に、視線を奪われた。




「嫌がってもいいし、逃げてもいい。俺は髪を掴んでも離す気は無いから。」

もうただ優しい男に惹かれないだろう。




直哉のあの異常な束縛を愛と感じたのなら、それ以上の呪いをななに注ぐだけだ。


/ 422ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp