【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第10章 禪院直哉②※
見下ろしたななの顔が、不安そうに直哉を見ていた。
絶対に傷付けてはいけない存在が、今、自分の腕の中にいる。
一瞬、押し込めようとした手を止めた。
「なな…。」
直哉はななをぎゅっと抱き締めて、キスをした。
しばらくキスを繰り返して、少し顔を離した。
「絶対に傷付けへんから。」
直哉のその言葉を聞いて、ななは嬉しさで目を細めた。
彼を受け入れる様に腕を伸ばして直哉の首に巻き付ける。
大丈夫。これで不安も無くなる。
もう…、悲しい気持ちになる事は無い。
そう自分に言い聞かせる様に、ななは直哉を受け入れる。
グッと直哉の体重がかかると、鈍い痛みが下半身に走った。
その痛みに、ななの顔が歪んだ。
まだ、先端しか入っていないのに、力を込めないとそれ以外入りそうも無かった。
「…なな…もう少し力抜けるか?」