【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第1章 禪院直哉の婚約者※
「…っはっ……あ……直哉くん……。」
お互いの吐息を絡ませながら、直哉がななの口の中で舌を絡まる。
「はぁ… なな…可愛いなぁ…。」
ちゅっ、ちゅっと何度も唇を付けて、直哉は恍悦の顔でななを抱き締める。
小さな蔵の窓から月明かりが入って来る。
ななはその微かな光にでさえ目を細めた。
もう何日この蔵から出てないっけ?
直哉の興が乗って来たのか、硬い床に敷かれた布団に体を押し付けられる。
スルッと直哉の手が、着物の襟から入って来た。
ビクッと反応して、ななの手が直哉の手を止めた。
「……直哉くん…それ以上は……。」
プルプルと肩を震わせて、口元を手で隠しながら。
ななは顔を赤くして目を伏せて直哉に言った。
直哉は心の中で発散できない情欲に苛立つも、ななにはその感情を見せない。
「大丈夫やでなな、嫌がる事はしいひんさかい。」
優しい声で、直哉の唇がいつもの様にななの体に触れる。
こうして直哉が優しい声で蔵に鍵を掛けたのはいつからだったろう。