第10章 禪院直哉②※

直哉の言葉で、ななは着ていたTシャツを全て脱いだ。

目の前に現れたその光景に、直哉は恍悦で目を細めた。




脱いだ服ですぐに胸元を隠す。

「なな、隠さんといて。」

その行動にはすぐに手が伸びた。




グッとTシャツを直哉が掴むと、さほど抵抗も無く服は剥がれた。

初めてちゃんと見るななの顕な姿に、掴みかかる気持ちを抑えるのが大変だった。




「なな……ほんまに綺麗やな……。」

思わず出た言葉に、ななは恥ずかしそうに困っている。

「…さやけど…足りんな……。」




直哉はななの太ももに手を置いて、掛かっている部屋着のズボンを触った。

「全部なんやろ？」




直哉のこの笑顔に、抗えるはずが無かった。




自分から直哉の前で衣服を脱ぐ。

その行為がどんなに恥ずかしくても、応えるしか出来ない。




ななは自分からズボンの紐を解いた。