【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第9章 私の知ってる直哉くん②※
それは、この言葉に。
この直哉の表情に、全てを許してしまいそうな。
そんな感覚に目を顰めながら、必死に争うのも難しかった。
「…ぅっ…好きだけじゃダメ……。」
どうしたら、他の女の人に触れないの?求めないの?
私の何がダメなの?
お願い。
2度と他の女の人を求めて無いで。
「ぅゔっ…直哉くんっ…っ。」
嗚咽で声が出なくても、必死に直哉に伝えたい。
「他のっ女の人にっ…触らないで…。」
そう、切実に願った。
「ええで、なな…。」
直哉が笑顔で応えてくれる。
その表情に目を細めながら、ななは直哉の次の言葉を待った。
直哉が何を言うか分かっていながらも。
「何処まで出来る?なな。」
ぐっと直哉にしがみ付くななの腕が強くなる。