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【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎

第1章 禪院直哉の婚約者※




ハッキリと違うと、奥に見える直毘人の顔がそう言っている様だった。




「…………。」




ななは直毘人の視線を浴びながら顔を青くして、

どんどん自分の荷物が離れの部屋に運ばれて行くのをただ見ていた。



「…ああ… 怖いななな…。」

直哉はななの目線の先を追って、そこに直毘人が居ることを確認すると。

ななに見えない様に直毘人を思い切り睨んだ。




(折れたんやったらななに牽制すんな。)




ななには可愛い笑顔で側に居て貰わないと困る。

直哉は直毘人から目線を外すと、笑顔でななの肩に触れる。




「ななの部屋は俺の部屋の近うやさかい、すぐに会えるで」

「……………。」

ニコニコ笑いながら言う直哉に、ななの顔色は戻らない。




そんな事でこの訳の分からない状況を理解する事が出来ないのだ。




「嬉しないの?なな?」

直哉の声が一段下がった。

「え?…あの…嬉しい…。」




ななは反射的に引き攣った笑いで直哉に答えた。

その困惑した顔は、カエルをななに渡した時を思い出せる。




(何でもっと喜べへんねん?)

直哉はそんなななの態度に疑問しか無い。




直哉とななのやり取りを見ていて、直毘人が大きなため息を吐いてその場を退いた。

あの様子では直哉以前に、放っておいてもななが直哉から離れるだろう。




そう思い、直毘人は一旦この件を黙認した。




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