【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第8章 私の知ってる直哉くん※
1週間呪力を保つ?
そんなの簡単だ。
なながそう考えていると、更に悟の口元が耳に近付いた。
「呪力が荒れている原因は直哉くん?」
ボソッと悟の声が聞こえた瞬間、耳の鼓膜から全身に悪寒が走って、全身の毛がブアッと逆立つ。
「はい、アウト。」
悟の言葉と同時に、呪骸が元の藁人形に戻った。
呪力が練れていなかった。
ななは呆然と藁人形を見下ろした。
「……ふーん……直哉くんと何かあったのか…。」
悟のその声で、顔を上げて悟を見た。
心配しているのでは無い。
悟は面白そうに笑いながら言っていた。
「……別に何も無いです…。」
ななはすぐに顔を俯いて、力無く言った。
「……まぁいいや……今日はもうお終ーい。」
どの道、今日は傑がいないので、呪霊がもう出せなかった。
元来た道を戻りながら、2人は会話をしないで歩いていた。