• テキストサイズ

十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】

第4章 4


ニノに半ば強引に連れられ、雅紀さんがやってるラーメン屋に来た僕。

晩御飯はしっかり食べたし、全然お腹は空いてなかった筈なのに、美味しい匂いってダメだね。

ちょっとだけ…のつもりが、スープまで完食してしまって、ひたすら後悔してる。

「雅紀さんのラーメンが美味し過ぎるから悪いんだ」

元々、雅紀さんの実家は定食屋をやっていて、雅紀さんも手伝ったりしてたらしいんだけど、何故かラーメン道に目覚め…厳しい(?)修行の末、自分で店を開いた…らしい。

だから、バカ舌の僕が言うのもなんだけど、味は最高に良い。

お腹がはち切れそうなのを雅紀さんの所為にしてむくれる僕に、雅紀さんは「ごめんごめん」と、いつもと変わらない爽やかな笑顔を向ける。

「なーんでまーくんが謝ってんの? 悪いのは、意志の弱い智でしょ?」


うっ…、それを言われたら、もう何も返せないじゃんか。


「まぁまあ、そう言うなって。美味しく食べてくれたんだからさ、ね?」
「うん」

美味しかったのは本当だもん。

「まーた、そうやって皆して智のこと甘やかすんだから」
「オ、オレは別に…、カズのことだって甘やかしてるつもりだけど?」
「ふーん、どうやって?」

ニノは、雅紀さんがニノを好きなことを知っている。
知ってて、こうやって雅紀さんのことをからかってるんだ。
/ 279ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp