• テキストサイズ

十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】

第10章 10


ニノに求められるまま身体を重ねてから一週間…

ニノから、正式に雅紀さんと付き合うことになったって連絡を貰った。

まあ実際はさ、「しつこいし、泣いて頼むから、しょうがなく」って言ってたけどさ、それもニノならでは…とゆうか、照れ隠しの一つなんだと、僕は思った。

だってニノの顔、今まで見たことないくらい幸せそうだったし、それにこんなこと言ったらニノは怒るかもしれないけど、滅茶苦茶可愛かったんだ。

僕の前で見せた〝The・男〟とはまるで違うんだもん。


嬉しい半面、ちょっとだけ笑っちゃった。


で、僕はというと…

ずっと…小さい頃からの夢を叶えるために、僕はある決意をした。

そしてその決意を伝えるため、僕は雅紀さんの店に向かっているわけで…

でもその足が、なんとなく…だけど、重たかったりする。

分かってるんだよ?
雅紀さんなら、ちゃんと僕の気持ちも理解してくれるし、きっと背中だって押してくれるって、ちゃんと分かってるんだけどさ…

でもこうして足が重たく感じるのは、どこかで申し訳なさがあるからなんだと思う。

僕なんかを、従業員として雇ってくれたこともそうだし、それに潤さんとのことだって…

僕は店の暖簾を前に、小さな溜息を一つ落としてから、深く息を吸い込んだ。
/ 279ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp