• テキストサイズ

Maria ~Requiem【気象系BL】

第20章 Romans5:3-4


「冷たいっ…」

慌てて顔についた雫というか、霧状の水分を袖で拭いた。

「バーカ。油断し過ぎなんだよ」
「んだとこの…」

俺も自分の飲んでたグラスに指を突っ込んで、お高いぶどうジュースを飛ばしてやった。

「ちょっ…おまっ…やめろよ!それ、服についたら染みになんだろ!?それにこれ、ボルドーのっ…」
「うっせー!先にやったの雅紀だろ!?」

もう一発お見舞いしてやろうとしたら、グラスを没収された。

「おまえにはもう、ボルドーのジュース飲ませねえ!!」
「うっせー!ウェルチとなにが違うんだそれ!?」
「…は?」
「は?」

雅紀は今日イチの間抜け顔をした。

「…馬鹿舌…?」
「うっせー!」
「え?だってボルドーだぞ?なにウェルチって…いや、ウェルチが悪いわけじゃないけどさ…」

ぶつぶつと言いながら、手に持ったグラスをしげしげと眺めている。

「ボルドーだぞ…?」

本気で信じられないって顔をして、俺のこと見た。

「松岡の爺さんにも…」
「あ?」
「缶コーヒーと普通のコーヒーショップのコーヒーの違いがわからないって言ったら、可哀想な生き物を見るような目で見られた」
「ぶふぉっ…」

/ 365ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp