第14章 1 Corinthians 13:4
朝食を食べ終わって、後片付けをしたら風呂の時間だった。
「え?一緒に入ればいいだろ?」
「それは…」
智に後ろの後始末してるとこ見られたくない。
コンドーム付けてくれてたけど、やっぱりちゃんと洗わないといけないし…
「何その顔」
「え?」
智が俺の腕を掴んだ。
「な、なに?」
「またシたくなった?」
「へ?」
強引に引き寄せられて、抱きしめられた。
「そそそそんなことないからねっ!?」
「じゃあなんでそんなエロい顔すんの」
「してないからね!?」
「ふうん…?」
まじまじと至近距離で俺の顔を見る。
やばい。多分俺、真っ赤な顔してる。
「も、やめて…」
「だから誘ってんの?」
「朝っぱらからなにいってんのさ!」
どうも調子が狂う。
今まで、彼氏というか…そういう関係になった人とは、こんな感じにはならなかった。
むしろ俺のほうが相手を誂って弄んでた。
そんな俺に翻弄されて焦る大人を見るのが好きだった。
「朝だろうが夜だろうが関係ない」
そう言って、ぐいっと腿に押し付けられたのは…
燃えたぎる智のさとしくん。
「そりゃ。そうだけどさあ…」
それに燃えたぎるスケベ心を隠そうともしない智は意外だった。
もっとこう…寡黙だったりするのかと思ってた。