第14章 1 Corinthians 13:4
もしかして…これが本当の智なのかな…?
明るくて素直であけっぴろげで。
カッコつけないそのままが、本当の智なのかもしれない。
「翔…」
もう一度、抱きしめられ甘ったるい声で名前を呼ばれる。
昨日あれだけ燃え上がったのに、また身体の内側に火が着くのがわかった。
「あ…」
智の柔らかい髪を撫でてキスをねだるとすぐに熱い唇が重なる。
「ほしい…翔…」
俺も欲しい。
でもまだ昨日の情事の跡も片付けてないのに…
「ちょっと、まって…ん…」
否定の言葉はすぐにキスでかき消えた。
「あっ…あ…」
後ろから入ってくる智の熱い棒が俺の体の芯を焼き尽くす。
燃え上がって消し止めることなんかできない。
「翔、ちょっと緩めろって…」
焦ったような声が聞こえたけど、なんか身体がいうことをきかなくて。
シンクに付いた手をぎゅっと握ってみたけど、全然だめだった。
「ごめ…なんか、からだ…言うこと聞かない…」
「こんなん気持ち良くてすぐ出る…」
激しく腰を打ち付けながら、堪らないこと言う。
智が俺の身体で気持ちよくなってるのが、嬉しくて堪らない。
立ったまま後ろから散々責め立てられて、膝もガクガクと力が入らない。