第11章 What a Friend We Have in Jesus
「…そんなこと…ないけどさぁ…」
そう呟いて、みるみる顔が真っ赤になった。
耳まで真っ赤になって、よく見たら首もほんのり赤くなってる。
「真顔でそういう事いうの、ずるい…」
「え?」
突然背中を向けてシャツを着ると、色白な身体は見えなくなってしまった。
「おやすみ!」
ソファベッドの上に乗っかっている掛け布団を派手にめくると、音を立ててベッドに横になった。
「…おい、翔」
「なんだよっ」
「感謝してる」
「……」
「でもさっきのキスは…」
「わかった!もうわかったから…」
ベッドから飛び起きてくると、俺を突き飛ばした。
「おま…」
「もうっ…寝てよ!お願いだからっ…」
「はあ?」
そのまま無理やり俺をベッドに横にならせると、掛け布団を乱暴に掛けてきた。
「…こんなの心臓に悪すぎる…」
俺のこと布団の上から押さえつけて、真っ赤な顔をしたまま呟いた翔の顔は…
「面白い」
「面白がんなよっっ」
叫ぶとベッドに戻ろうとするから、腕を引っ張った。
「わあっ…」
予測してなかったのか、あっさり翔は俺の上に倒れ込んできた。
「ちょっ…ちょっと、智!」
「ひとりじゃ眠れねえ」
「はい…?」