第15章 もうひとりの子
「いいよ」
あっさりと了承をした少女
「うーん、何だろう……」
真白は少し離れて少女の容姿をまじまじと見た
「髪色が黒、耳がある、目は赤色……」
真白はボソボソと呟くように言った
(黒とか闇っぽい感じで私の反対っぽい……)
辺りを見渡し、何か良いものがないかと探す真白
(あるのは桜と黒い空間)
少し考えると真白の頭の中に良い名前が思いついた
「あ!真桜なんてどう?」
「真桜か……いいなそれ」
「決まりね、じゃあこれからよろしく真桜」
「よろしくな、真白」
「えっと……ここどこ?」
「今更かよ」
真桜はため息をした
「だって三つ子だの色々なことを言われて混乱していたし……」
「それもそうか、ここは私の領域と言ってもいい」
「え、夢じゃないんだ……てことは真桜ちゃんは呪力が使える?」
「使えるな、ちなみに真白も使えるぞ」
「え、私には呪力がない筈……」
「それは私が真白から呪力を吸収していたから使えなかっただけだ、本来真白は呪力を持っている」
「何で吸収してたの?」
「呪力を吸収することで私の覚醒が早くなる、明日からは使えるぞ」