第15章 もうひとりの子
「私に呪力があるなんて……」
真白は自分の両手を見つめた
「何かしらの大きな出来事があって覚醒をすれば使えるだろう、呪力がある訳だが呪術師になるのか?」
「……分からない、なるかもしれない」
「まぁでも自分の身を守れるようにする為にも呪術師になるほうがいいと思う」
「今まで何もしなかったのに出来るのかな……」
真白は不安げに呟いた
「出来る、真白を近くで見てきたから言えるが真白はやればちゃんと出来る子」
(やれば出来る……か」
「……私、頑張る」
「その調子だ……さて、そろそろ戻るか」
「もうそんな時間?」
「現実世界では朝だ、起きる時間だろう」
「そうだね、また会おう」
真白は真桜に微笑んで言った
「嗚呼」