第14章 彼女の生きる理由
「え?」
真白がきょとんとした顔になった
「俺の番になれ、真白」
「はぇ?」
(ちょっと……いやかなり言っている意味が理解出来ない)
「何だその顔は」
(番?番……鳥とかで言う雌と雄が一緒にいるやつ?……ということは宿儺様の妻になるってこと!?)
「えーと、言っている意味が……つまり私は宿儺様の嫁になれと?」
「そうだ」
(えぇーー!!)
「宿儺様!!将来のことをよく考えたほうがいいよ!!この先私より好みの人が現れるかもしれないし!!」
「もし現れたとしても俺はお前を必ず娶る」
(一途だこの人……そもそも好きになる要素無くない!?)
「どうして私を……」
「お前のことは気に入っている、伴侶にするには丁度良い」
(気まぐれだ……この人気まぐれだ!!)
「私、宿儺様のこと好きだけど恋愛という好きでは……」
「この俺がお前を娶ると言っているのだぞ?光栄に思うが良い」
(性格が掴めない……)
「……まぁでもこれで私が生きる理由が見つかった訳だし……良いのかな?」
「それで良い、これから死のうなどと思うなよ」
「……はい」
(信じて……良いの?裏切られるのはもう御免だわ……でももう少し、この人を信じて良いのかもしれない……裏切られたらそこまでよ、私の人生は)