第8章 奪還
「ちっ、女、この小娘に何をした?」
宿儺は死にかけてる真白の状態を見ると舌打ちをして貴子を睨んだ
動かなくなった真白を宿儺は腕に抱き、運ぼうとする
(暖かい……この温もり……)
「わたくしはただ出来損ないで遊んでいただけよ!!そいつは私の娯楽なの!!勝手に持ち出さないでくれる!!」
「娯楽?そうだな、お前みたいな人間にとっては娯楽だな」
「この私を煽る気!!許さないわッ」
「別にお前に許されるつもりはない、この娘は俺の嫁にする」
「はぁ!?」
「良かったな、お前殺す気だっただろ?自分の手を煩わせなくて済むのだ、感謝しろ」
「誰があんたなんかにッ!!」
宿儺は貴子の横を通り、地上に行こうと階段の方へと向う
「待ちなさいよ!!」
後ろから貴子の声が聞こえる
「これ以上俺の邪魔をするならば殺す」
宿儺は貴子の方へに振り向いて言った
「っ!!」
貴子は金縛りにあったような感じで体が動かせなかった
宿儺は怯んだ貴子を後にし、階段を登って地上に出た
「おい、真白をどうする気だ?」
宿儺が地上に出た瞬間、叶に声をかけられた
それは普段と違い、殺気立つような声をしていた
「何だ小僧、お前も邪魔をする気か?」