第39章 呪いの王の復活
翌日、姫和はぷらぷらと学校を歩いていた。
実は今、姫和がいる学校は母校。
色々と理由があり、呪術高専にいる。
転校生という扱いでこの学校にいるのだ。
(適当に歩いていれば気配があるかと思ったけど簡単じゃないな)
そんなことを考えて角を曲がろうとした時、誰かにぶつかった。
「!?」
「おっと、、、大丈夫か?」
姫和はぶつかった相手を見た。
ピンク髪で自分より大幅に背が高い男子生徒だった。
だが彼からは呪力を感じる。
「大丈夫です」
(あの人から呪力を感じる)
男子生徒は姫和の横を通って行った。
一応知らせておこうと思い、伏黒にメッセージを送った。
◆ ◆ ◆
その夜、姫和は高校の廊下を走っていた。
姫和にぶつかってきた男子生徒は虎杖悠仁。
彼の話によると宿儺の指を持ち出し、オカ研所属の先輩ふたりに渡したらしい。
そのふたりは夜の教室で指に巻き付いている札をとると言っていた。
ふたりを探すため伏黒に連絡を受け、泊まっていたホテルを出て今に至る。
(呪いの数が多い!!)
姫和は自分の武器である鎌、槐獣鎌を使って呪霊を祓っていた。
槐獣鎌とは姫和が契約している鬼の武器である。
呪具とは違い、姫和自身もよく分かっていないがとにかく呪具ではない。
状況が不味いと思った姫和は悟に電話をかけた。
「姫和〜どうしたの?」
呑気な悟の声が聞こえる。
「早く来て、このままだと人が死ぬ」
「えー面倒くさい」
「いいの?伏黒が死んでも構わないの?」
「んー恵が死んだら嫌だし行ってみようかなぁ」
“ブッ”
姫和は悟の言葉を聞いて電話を切った。
段々大きくなる呪力の気配を探り、気配がする下の階にやって来た。
(上がるのが面倒くさいしここで!!)
鎌を上へ刺し込み、壁を壊した。
“ドーン!!!”