第39章 呪いの王の復活
「姫和、恵と一緒に仙台に行って〜あ、詳しい話は恵に聞いてね」
透き通ったような水色の瞳に紺色の髪をした少女がスマホと睨み合っていた。
「は?」
彼女の名は柊姫和、ラインのメッセージを見るなり声をあげていた。
相手は五条悟、姫和の担任だ。
彼は呪術高等専門学校の1年担任、姫和はそこに通う生徒。
呪術高等専門学校、通称呪術高専は他の高校と比べて少し特殊だ。
表向きは宗教学校だが本来は呪いを学ぶ学校。
学ぶだけではなく、任務もある。
それは普通の任務と違って生死がかかる任務もある。
(呪物の回収だけだし面倒な部分は伏黒に任せるか)
現在、呪術高専1年にいる生徒は姫和と伏黒恵という人物だけだ。
「了解っと」
姫和は悟に了解のメッセージを送る。
伏黒に任務の内容を姫和は聞いてみた。
任務の内容はこうだ。
特級呪物、両面宿儺の指がある仙台の高校に行って回収するだけだ。
なんと任務は明日だった。
◆ ◆ ◆
「五条先生、百葉箱空っぽです」
伏黒と一緒に宿儺の指が保管されている百葉箱を開けるとある筈のものが無かった。
おかしいと思った伏黒は悟に電話をかけた。
「まじ?ウケるね〜夜のお散歩かな?(笑)」
「ウケません!それよりどうしたらいいんですか!」
「それ、回収するまで帰ってきちゃダメだから〜」
「無くなったとなれば上もうるさいしさぁ。しばらく2人で探してて可能なら後で助太刀行くからさー☆」
「え、そんな適当うな事い…!」
ブツっと強制的に電話を切る。
「後でまじで殴ろう……」
伏黒がぼそりと言った。
「おー怖い怖い」