第5章 五条家脱出作戦 〜準備段階〜
「食べさせろ」
「え?嫌がっていたのに?」
「突然やられたからだ、自分で食うのも面倒くさい」
「分かったよ」
真白は宿儺の頭を撫でる
「……何のつもりだ?」
「なんかね、こうしていると弟ができた気分で楽しいな〜って」
「俺を弟扱いする奴など初めてだ」
「宿儺様って可愛げが無いね」
「呪力で殺してやろうか?」
「ごめんごめん、これで許して」
真白はまた宿儺の口に団子を突っ込む
宿儺は団子を食べる
「宿儺様、もし私が突然いなくなったらどうする?」
「何だ、いなくなるのか?」
「分からない、でも私はいつかこのままでいれば五条家に殺されるかもしれない……そう思っただけ、別に本心で言ってもいいんだよ」
「……」
「私は宿儺様にとっては会って数日の女だしそれに__」
「おい」
宿儺は真白の言葉を遮る
「ん?」
「それ以上言うな、お前……泣きそうな顔になっているぞ」
「え?」
(何で?視界がぼやけてる……私、泣いてるの?)
「あはは、何でだろう……宿儺様と離れ離れになることを考えると何だか泣けてくる」
「これでも食ってろ」
「むぐっ!?」
宿儺は真白の口に団子を突っ込む
(あ、美味しい……)