第29章 最恐の大異変 〜参〜
「鈴音ちゃん……」
真白は道真との戦いで傷だらけなった鈴音の側へ来た
「真白、早くとどめを刺したほうが良さそうだ」
「そうだね、長期戦にはしたくないわ」
(こっちが不利になる)
「そこでだ、作戦がある」
首を傾げながら鈴音の作戦を聞いた
その作戦を聞いた真白は頷く
目線を道真のほうに向けるとその先には夜叉姫と茜が道真が先程鈴音の攻撃に使った黒い蛇の尾らしきものでふたりを拘束していた
(そんなので拘束出来ていると思っているのかしら)
すると夜叉姫と茜の姿が消えた
瞬きをしてみるとふたりは道真の背後にいた
そして道真を目に見えない速さで連続で斬りつけた
「ぐっ……」
道真の顔には苦痛に満ちていた
恐らく斬撃が深かったのだろう、そこからしばらく戦いが続いた
そして遂に真白は道真に隙を作ることが出来た
「今だよ、鈴音ちゃん!!」
真白は作戦を思い返した
“私がとどめを刺す、それまで真白は道真の体力を削るなり隙を作るなりしてくれ”
(真白ちゃん、頼んだよ)
鈴音は道真の背後へ回り込み、後から刺した
刺された道真は口から血を吐いた
「これで終いだ!!私と共に来てもらうぞ!!」
(え、“私と共に”って……)