第29章 最恐の大異変 〜参〜
先に鈴音が道真に向かって刀で斬りつけようとするが道真は避けて鈴音を蹴った
しかし鈴音は怯むことはなく、刀を強く握りしめて道真に斬りつけた
その攻撃は道真に避けられてばかりだ
「……」
真白は鈴音と道真の戦いを見ながらあることをした
2枚の札を取り出した
その札には今までとは違い、女人の形をした絵が札に刻み込まれていた
(力を貸して)
真白の声に応えるかのように札が光だし、そこからふたりの女の姿が出てきた
それは以前、清雅が初めて真白の屋敷に訪れた時に案内した者達だった
水色の髪で白い着物を着ているほうは、夜叉姫
赤色の髪で華やかな着物を着ているほうは、茜
ふたりは真白が作った式神だ
「道真を殺して」
真白がふたりに命令をした
ふたりは頷いて仕込み刀を抜いて、激しい戦いを繰り広げられている道真と鈴音の元へと向かった
真白も鈴音の助太刀をしようと道真のところへと行った
「!?」
道真から黒い蛇の尾らしきものが出てきた
一瞬の隙を突かれ、鈴音が攻撃を食らいそうになる
だがそれを阻止しようと夜叉姫が即座に斬り落とした
夜叉姫と茜は鈴音を守るように前に現れた
「夜叉姫、茜……」