第29章 最恐の大異変 〜参〜
そしてふたりは五条家の屋敷に着いた
手の前には門、それを開けるとすぐに屋敷が見える
門を開け、屋敷へと入った
すると待ち構えたようにとある人物が立っていた
「菅原道真……」
「しっているのか?」
「うん、五条家の親戚だから」
真白は道真を睨みつけた
彼からはただならぬ呪力を感じる
周りには五条家の使用人らしき人達が倒れていた
(真逆!!)
それを見ながら真白はあることに気付いた
「あんた、菅原道真じゃない?」
「……」
道真は黙って真白を見つめる
「どういうことだ?」
「前と違って雰囲気が全然違う、見た目は菅原道真だけど中身が違う」
(というか叶は何処よ?こんな時に限って当主不在とかあり得ないわ)
「そうかッ、成り代わり……」
「はは、御名答……ついでに私の正体を明らかにしたら凄いものだ」
黙っていた道真が喋り出した
(八岐の大蛇の呪力と同じような呪力量……前は感じなかった)
「勿論分かるわ、あんたは八岐の大蛇でしょ?」
「流石だ黄泉の巫女」
道真は拍手をした
「さてと、無駄話はここにして君達を潰しに行くとするか」
殺る気を出したのか、道真は目を細める
「行くよ、鈴音ちゃん」
「嗚呼」
真白と鈴音はそれぞれ刀を構えた