第28章 最恐の大異変 〜弐〜
「来るな!!」
情けないカイトの声が辺りに響く
「たく、情ねぇな」
カイトの目の前にやって来た真桜は呟いた
そして滝夜叉をカイトの首に近づけ、カイトの首を斬り落とした
「……」
真桜は首の無いカイトの体を見つめた
「おい、お前……」
後から声がした
振り向くと刀を抜いて構えた鈴音が居た
「真白じゃないな、誰だ?」
「……そうだな、真白の守護する者とでも思っていればいい」
「受肉体……ということか?」
「そんな気持ち悪いものではない、一緒にするな」
真桜は目を閉じた
どうやら体の所有権を真白に戻すつもりだ
(あれ……私……)
目を開けると目の前には鈴音が居た
「あ、終わったようね」
真白はカイトの死体を見ながら言った
「真白……さっきの奴を知っているのか?」
「まぁね、大丈夫だよあの子は私に害する者を倒すから」
「そういう問題か……」
「それじゃあ五条家ヘ行こう」
ふたりはまた走り出した
決戦の地へと