第28章 最恐の大異変 〜弐〜
すると真白の意識は薄れて行った
真桜が真白の体の所有権が移ったのだ
「……」
真白は目を閉じ、やがて目を開けた
目の色が青から赤に変わった
「雰囲気が変わりましたねぇ、術式ですかな?」
「あ?私の術式はそんな雑魚じゃねぇよ」
「ま、真白?」
真桜の存在を知らない鈴音は突然真白の口調が変わったのに対して驚いた
「鈴音、お前は黙って見とけ」
「え……」
状況が掴めない鈴音は混乱するばかりだ
真桜は刀を構え、目に見えない速さでカイトに近付いて連続で斬りつけた
「!?」
カイトはその速さが目に追いつけず、攻撃を食らった
「どうした?さっきまで威勢が良かったのにこのザマか?」
「ぐ……」
カイトは傷口を押さえ付け、真桜から離れた
瞬きをした瞬間、真桜の姿が消えた
気付いたらカイトの背後に居た
真桜は滝夜叉に呪力を流して、カイトを斬りつけた
斬りつけるだけでなく、時には殴っていた
カイトは真桜の攻撃に流されていたが隙を突いて蝶を出し、真桜の視界を奪おうとした
「無駄な足掻きだな」
真桜は蝶を素早い速さで斬りつけ、無数あった蝶を斬った
「な!?」
カイトの顔にはまるで化け物を見るかのように真桜を見つめ、後ずさる
真桜はそんなカイトに近付いた