第28章 最恐の大異変 〜弐〜
「分からないわ、でも五条家に行けば何かあるはずよ」
「根拠は何だ?」
「声がそう言ってた、行くしかないような気がする」
「……分かった、五条家に行こう」
真白と鈴音は五条家の屋敷があるところへ走った
だがふたりの行く手を阻むかのように数々の呪霊や死人が邪魔をしてきた
問答無用でふたりは呪霊を祓う、五条家に近づくにつれ、呪霊の数が多くなってきた
(あと少しで……)
「おやおっや〜」
ふたりの前に男が現れた
身なりからして異国の人のようだ
この時代では珍しい帽子というものを被っている
真白と鈴音は刀を構えた
「おーこれは刀というものですね、一度でいいから握ってみたいものです」
男はふたりが持つ刀を見て、目を輝かせた
「誰?」
(呪詛師かしら?)
「失礼、私の名前はポール・ディー・カイトと申します、貴女方が言う腐死人というものですね」
「あっそ、じゃあ退いてくれないかしら?」
「それは出来ませんねぇ、私の役目はあなた方の足止めだそうで……」
それを聞いた真白はすぐさまカイトに斬りかかるがカイトは優雅に避けた
「物騒ですね〜」
真白は連続でカイトに斬りかかるがカイトは踊るかのように避けるばかりだ
鈴音はカイトの背後を取り、斬りつけようとする