第28章 最恐の大異変 〜弐〜
先程までいたところにふたりは戻ってきた
そこはいつもような賑やかなところでは無かった
呪霊が多く現れ、見えない筈の呪霊が人々には見えているようで混乱していた
「数が多いッ」
真白があまりの呪霊の多さに怯んでいると
「真白ちゃん!!」
前からから水蛇達が来た
どうやら真白の呪力を辿って来たようだ
「姫様、この騒ぎは何なの?」
美月が真白に聞いた
「八岐の大蛇が復活したのよ」
「え、八岐の大蛇ってとうの昔に封印されたんじゃないの!?」
「それが誰かによって封印が解かれたのよ、どうやら死人を操る腐死人って奴が5人いるらしい、そいつ等を倒すのよ、私と鈴音ちゃんは黒幕を追うわ」
水蛇達は頷き、それぞれ自分がやるべきことを全うしようと真白と鈴音の前から去った
「どうするんだ?黒幕を追うとするのはいいが、どうやって……」
“こっち”
誰かの声がした
聞き覚えのない声だ
「なんか声が聞こえるわ」
「声?」
どうやら鈴音には聞こえないようだ
“五条家の屋敷に……奴はいる”
「誰なの!?」
“……”
返事が返ってこない
今の状況からして八岐の大蛇を追う手がかりが無い真白達からすれば唯一の情報かも知れない
「おい、真白……お前は誰と話している?」